TS部のmiuraです。
件名と写真は関係ありませんが、この前実家に帰省したときに父から頂いた醤油指し。
なんでも江戸職人が作った液だれしない物だそうで。
「そうした他で真似できない職人技の仕事をしていきたい」とメッセージを添えて。
50を過ぎても向上心を持ち続けている親を見て見習わなければ。。。と
それはさておき、
以前、お客様にITILについて教えてもらう機会がありました。
ITILという言葉を知らなかったので、
このブログを借りて自分の言葉で書こうかと思います。。。
ITILとは
ITサービスを提供する企業のお手本となるプロセスを纏めたノウハウ集(ガイドライン)です。
運用の改善活動を確かにするための指針みたいなものですね。
ITサービスマネジメント分野における世界的な認定資格となっていて
運用を求められるエンジニアが取得されたりしています。
ITILの考え方
ITILはITサービスにおけるシステムの戦略、設計、導入、運用といったお手本となるプロセスがあり、
それぞれのプロセスを高品質で効率良く進めるための定義が設けられています。
その参考書的なものを活用して運用改善を図ることができればコスト削減、顧客満足度の向上を見込むことができます。
ITILのガイドラインは複数の書籍に纏められていますが
その中心となるのが「サービスサポート」と「サービスデリバリー」になります。
サービスサポート:日常的な運用管理を纏めたもの
サービスデリバリー:中長期的な運用管理計画と改善を纏めたもの
ここではサービスサポートについて書きます。
サービスサポート
IT運用における障害やユーザからの依頼を管理して
それぞれの事象(インシデント)に対して根本的な原因を追究し対処します。
サービスサポートは、プロセスごとに以下の5つに分類し、連携して運用を行います。
インシデント管理
顧客からのあらゆる問い合わせや障害などを管理するプロセス
問題管理
インシデント管理で対処できなかった事象の根本原因の解明とインシデント発生数を減少させるプロセス
変更管理
要件変更に対応するために行う作業を管理するプロセス
リリース管理
変更管理で承認された変更依頼をもとに実際の変更作業を行うプロセス
構成管理
変更管理と連携して構成アイテム(H/W、S/W、NW等)の情報を管理するプロセス
サービスサポートの例
簡単な例を挙げると、
PCが壊れた場合、
① 所有者はお客様センターに連絡。
② お客様センターの担当者は、連絡を受け付ける。事例をもとにPCの再起動を提案。【インシデント管理】
③ その提案で直らない場合、PCをメーカーへ送り詳細調査を行う。【問題管理】
④ 欠陥が原因で修理が必要と解れば、PC販売会社は対策会議を実施。【問題管理】
⑤ 会議の検討結果、修理が必要と判断。【変更管理】
⑥ メーカーは修理を行い、正しく修理されていることを検査し、PCを所有者へ返却。【リリース管理】
⑦ 欠陥情報や所有者のPC情報を管理する。【構成管理】
といった感じです。
このように5つのプロセスがきちんと管理していれば
インシデントの放置がなくなり、類似事例の確認など容易になります。
サービスデリバリーについては省略しますが。。。
別に資格をとりたいと思ったわけではないですが、
システムを運用していく上で形式化された考え方を学ぶには良い機会でした。
(まだ全然触りの部分しか理解していないけど)
「複雑なものは役割分担してやろうや」とか「最後まで責任もって管理していこうや」という
当たり前っちゃ当たり前の考え方ですが、
普段は何気なく取り組んでいたので、これからの業務では意識して実践していきたいと思った今日この頃です。