さまざまな時流がある
20年以上システム開発に携わってきて、
その中で使われている技術やツールには、時流があります。
技術の進歩というものはもちろんありますが、
なぜ使うものが変わっていくのかと考えると
流行っている、何となくいい感じ、という世の中の空気感ではないかと思います。
普段の生活でもそうですが、ある程度豊かになっている現在では
今このときを切り取ってみると
使っている道具やサービスで大きな不満はない人が多いのではないでしょうか。
その中でも使っているモノやサービスが日々変わり、
それらを使ってみようということは
新しいから、とか、流行っているから、ということだと思います。
使ってみていい感じだったら、
作られた背景や仕組みをより調べることでなるほどな、と納得して使っていると思います。
ここで思いついた
20年間で変わったシステム開発周りの時流を振り返ります。
ソース管理
cvsからgit
ソース管理は複数名でプロジェクトを動かす際に必須のツールです。
もちろん一人でも履歴を残すとか、ある状態に戻せるということで使うこともあります。
集中管理と分散管理の違いなど細かいことはもちろんありますが、
どちらも目的はプログラムのバージョン管理です。
コーディング環境
viから始まり、IDE
新人のころはUNIX、Linuxサーバーにログインして、viでプログラムを書いていました。
もちろん補完機能などもなく、メモ帳でプログラムを書いているような状態です。
できる先輩や同期のプログラムをひたすら参考にして書いていました。
それがIDEが流行ることでPC上で手軽に開発環境を構築でき、
プログラム開発のハードルが下がったように思います。
viの良さを取り入れつつ、VSCodeにvimを入れている人もちらほら。
どちらも目的はプログラム開発です。
サーバー環境
オンプレミスからクラウド
昔はデータセンターに行って、筐体のラックに入っているコンソールを操作してサーバー構築をしていました。
ディスクが壊れるとメーカーの方が来られるまで何時間も寒いサーバールームで待機していました。
それが今ではブラウザの画面からサーバーが構築できるようになりました。
AWSを最初に触ったときに衝撃を受けた記憶があります。
当時はまだアジアリージョンがシンガポールのみで、
数ヶ月して東京リージョンができるというアナウンスがありました。
他にも、
UI仕様書はエクセル方眼紙から、figmaやmiro、
会議はお客さん先に出向いての対面会議からオンラインMTG、
メインフレームからオープン系、
などやっている目的は同じだけれど、
環境やツールは日々変わっています。
みんなが知っているし安定して動いている、
まだまだ使えているものであれば変える必要はないと思うのです。
そのタイミングで変えなければいけなかったかのかは、過ぎた後であーだこーだいうことはできますが、
その時に携わっている人の大半は、
明確な理由を理解しながらやっていたかということはなく、
何となく良さそうだし、いい噂もあるから使ってみよう、という程度ではないかなと。
時流にのるとはそういうことだと思います。
どこかの誰かや企業が、熱意やお金を使って流行らせている場合もあるかもしれないし、
たまたま何かが組み合わさってできあがったものかもしれないです。
先に出ていたAWSも「これからはオンプレよりもクラウドだ!」といって開発されたわけでもなく、
amazon本体がSunMicrosystemsのSolarisサーバーをHP/Linuxへ置き換え、
余剰分を他に貸し出して稼ごうということでできたサービスだそうです。
参考:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2101/13/news044.html
その時の時流にのって、取り込みつつ変化していくことが大切だと考えています。
と書いている反面、
そんなことにも目もくれず、自分の興味のあることに邁進することの方が好きだなーと思ったりしています。