ITのインフラ構築を担当しているasakawaです。
ストレージ関連の作業が多いので、ここらへんからブログはじめていきます。
インフラ構築といっても、サーバー、ストレージ、スイッチなどなど多くのハードウェアがあります。
それぞれで専門分野があり、次々へと出てくる技術の知識をたくさん持つことで初めて強固な環境が構築できるのです。
ただ知識を持つだけでは意味がないので、日々現場で構築作業を行うのです。
その2はこちら
インフラ構築やってみた(その2)。【SANスイッチの設定変更編】 http://blog.prophet.jp/2007
ということで、最初はSANスイッチから。
CONTENTS
SANスイッチとは
SANスイッチとは、日々増幅していく世の中のデータを保管するディスクのシステム【SAN】を構築するための、主にFibre Channel(ファイバーチャネル)を使用してそのネットワークをつなぎ合わせるための根幹部分です。
SANとは
ストレージエリアネットワーク(Storage Area Network,SAN, 「サン」と発音)は、ハードディスク装置や磁気テープ装置などのストレージと、サーバなどのコンピュータを、ファイバチャネルなどのシリアルSCSIプロトコルを用いてネットワーク化したシステムである。
引用元:wikipedia
FCスイッチとは
FCスイッチとは、Fibre Channelのデータ伝送を中継する装置。複数のコンピュータとストレージ機器(記憶装置)をケーブルで繋ぎ、ネットワーク(SAN:Storage Area Network)を形成することができる。
引用元:e-words
今回はbrocade SANスイッチの設定手順でいきます。
これですね!
brocade 300
初期構築はとりあえず置いといて、ゾーンの設定手順からはじめます。
SANスイッチ Zone(ゾーン)設定の流れ
SANスイッチにログイン
当たり前のことですが、最初はSANスイッチにログインしてください。
でなきゃ、何もはじまりません。
sshやtelnetで接続できます。
ログインユーザーは「admin」です。
Aliasの作成
最初にAliasを作成します。
今回はWWNゾーニングで説明していきます。
サーバーやストレージ機器に搭載されているSANで使用するポートはWWN(World Wide Name)と呼ばれるアドレスがついています。
「01:23:34:56:78:9a:bc:de」のような感じです。
Aliasの作成は必須ではないですが、管理したりするときに紛らわしいのでAliasの設定をして判別しやすくしたりします。
以下の書式で実行します。
sanswitch1:admin> alicreate "aliName","member[; member...]"
“aliName”は英数字、アンダースコアーが使用でき、最初の文字は英字からとなります。
ちなみに大文字小文字は区別されます。
Zoneの作成
次にZoneを作成します。
通信をするサーバーとストレージ機器(サーバー同士でもOK)の組み合わせを作成する必要があります。
以下の書式で実行します。
sanswitch1:admin> zonecreate "zonename", "member[;member...]"
“zonename”は64文字以内で英数字、アンダースコアーが使用でき、最初の文字は英字となります。
“member”で指定する値は、作成したAlias名またはWWNを指定します。
コンフィグの作成
作成したZoneをコンフィグに登録します。
コンフィグを作成するときは、最低1つのZoneを指定する必要があるのでZoneを1つ以上先に作成してください。
以下の書式で実行します。
sanswitch1:admin> cfgcreate "cfgName", "member[;member...]"
“cfgName”は英数字、アンダースコアーが使用でき、最初の文字は英字からとなります。
Zoneとコンフィグの確認
作成したしたZoneとコンフィグを確認します。
まずはZoneの確認。
以下の書式で実行します。
sanswitch1:admin> zoneshow
次にコンフィグの確認。
以下の書式で実行します。
sanswitch1:admin> cfgshow
Zoneshowとcfgshowをオプションなしで実行すると内容が同じだけど気にしない。
「cfg:」「zone:」「alias:」に先ほど設定した内容が表示されているはずです。
「Effective configuration:」以下はまだ何もないはずです。
コンフィグの保存
作成したコンフィグを保存しましょう。
以下の書式で実行します。
sanswitch1:admin> cfgsave
cfgsaveコマンドで設定した内容が保存されますが、このコマンドを実行する前にSANスイッチに接続しているセッションが切れてしまうと今まで設定した内容が破棄されてしまうので注意です。
ちょっとトイレ休憩とかしていると、セッションが切れちゃいますよ。
コンフィグの有効化
最後に設定をSANスイッチに反映します。
以下の書式で実行します。
sanswitch1:admin> cfgenable "cfgName"
コンフィグを有効化した後にcfgshowコマンドを実行してみましょう。
「Effective configuration:」以下に設定した内容が反映されているはずです。
これで初歩的なSANスイッチのゾーン設定はおしまい。
SANスイッチの初期設定やZoneの追加・変更などは、また次の機会にでも掲載したいと思います。
普段触れることのないインフラ技術ですが、そんな内容だからこそ少しずつ書いていこうと思います。